第1週 笑う門には福井来る 第5回

もう、おじいちゃんが死んじゃった。


亡くなる際におじいちゃんが語りかけたのは、喜代美と正典さんだけだったのが、実のところやりきれない。
枕元からベッドに沿って付き添う家族の泣き顔をカメラが順に捉えるのですが、足元にいた小次郎さんだけ映らないところで気付くこと。
お父さんがずっと兄のことを待っていたと告げるのを聞いて、ずっといっしょに暮らしてきた自分の立場を虚しく思ったのではないか、てね。

心中を言葉にするかしないか、また、それが適切な相手か場合か?
亡くなる人は言いっぱなしで、生き残った人はその言葉の真意を確かめられず、苦しむこともあります。


お通夜での正典さんに対する竹谷さんの言葉
「親子だからといって独学で継げるほど塗箸は甘いもんやない」

帰宅してから小次郎さんに対して向けられた正典さんの恨み言、
「何で気付かんかったんや」


こういう台詞で後の小草若ちゃんを思い出して、今からもう胸が痛くなってますorz

それとは別に、上の2つの台詞が発せられる後ろに糸子さんの辛い気持ちを噛みしめた表情が写り込むのが、切ない。

初めてみたときは、その表情の意味が私は分かっていませんでした。