第3週 エビチリも積もれば山となる 第17回
糸子と喜代美の口論。あわれの田中。
この回は、師匠と糸子さんの初対面でありましたね。
主人公を飛び越えて、その母親と師匠が親しく交流を持ち続ける描写が終盤まであったことが、作品に奥行きを与えていました。
主人公の喜代美にとって師匠は、人生を導いてくれる存在ですが、師匠自身は決して全能の存在でないことを、糸子や他の人との関係で見せてくれます。
何もかもダメな人間がいないように、何もかも優れた人間もいない、なんて当たり前なことを淡々と語るドラマがやっぱり好きなんです。
この人はいい人、悪い人とはっきり色分けされる物語も気楽でいいかもしれないけど、「ちりとてちん」のように、いい人ばかりなのに気持ちのすれ違いで事件が起こり切なくなるのは、大好物です。