2008-01-01から1年間の記事一覧

糸子と喜代美の口論

「なんでもっときれいに産んでくれんかった」 ナレーションで、また言うてしもうた、とありましたが、言うたらあかんて分かっているけど言うてしまうやりきれなさ。

第3週 エビチリも積もれば山となる 第17回

糸子と喜代美の口論。あわれの田中。 この回は、師匠と糸子さんの初対面でありましたね。主人公を飛び越えて、その母親と師匠が親しく交流を持ち続ける描写が終盤まであったことが、作品に奥行きを与えていました。主人公の喜代美にとって師匠は、人生を導い…

草若師匠、死んだふり

いきなり小ネタですが、出前の注文をしている時に、バックで聞こえる竿竹売りの声。ウソばっかりのドラマなのに、こういうところはリアルすぎる。思わず、実際に窓の外を覗いてしまいました。 このエピソードは落語が元ネタだそうですが、かなりブラックな笑…

糸子、来襲

糸子さんは元々、喜代美の理解の範疇を超えているという意味で、ワンダーランドの住民だからね、何をやっても不思議はない。郵便局から荷物を送るつもりが、いてもたってもいられなくなってそのまま大阪に来たり、電話の向こうからの「寝床」という声だけで…

第3週 エビチリも積もれば山となる 第16回

糸子、来襲。草若師匠、死んだふり。 前回「不思議の国のアリス」と自分で書いて、このあたりの流れがすとーんと心に落ちました。初めて放送中に見たときは、この人たち何なんだ、とひいてしまったんですが、そのときは私が喜代美の目線に同化してしまってい…

頭クシャクシャ

草若師匠の得意技。人をたらし込む時の最大の武器。 「ちりとてちん」を朝から見て照れるのは、大抵、頭クシャクシャのシーンでした。いい年をした大人が小さい子供でなく、大人相手に、日常的にやることではないでしょうね。 頭クシャクシャをやられる人は…

寝床組、登場

喜代美が「口の悪い人ばかり」と呟いたけど、確かにw悪いのは口だけなんやもんね。役者さんもみんなネイティブの関西弁で、心が安らぎます。それは、若い人がよく話すような共通語のアクセントやイントネーションに引っ張られた、妙な関西弁でなく、少し郷愁…

第3週 エビチリも積もれば山となる 第15回

寝床組、登場。頭クシャクシャ初お目見え。 夕方に出て行ったまま帰ってこない…。清海が小浜の喜代美の実家に電話をした。 喜代美が草若邸にたどり着いたとき、手ぶらだったので、元々はすぐに戻るつもりだったのでしょう。帰ろう、帰ろうとしながら帰りそび…

草若師匠、草々、登場

懐かしい。喜代美が愛宕山の冒頭の歌を口ずさみ、その後ろで微笑み拍手のジェスチャーをする草若師匠。喜代美が振り返ると何事もなかったように表情を戻し、手を下ろす。 ここでもう、草若師匠には、自分に女の子の形をした落語の神様が舞い降りてきたように…

エビチリ騒動

たわいなく、痛々しい話。一対一の人間関係なら、なんとか希望は見えても、他人の目を意識するとおかしくなってしまう。自分の人生の主役を生きるなんて、まだまだ遠い道のりということです。コミュニケーションの問題として考えてみると、清海は大好きな喜…

第3週 エビチリも積もれば山となる 第14回

エビチリ騒動。草若、草々、登場。 ゆっくり見ていると、今更ながら気づくことが多く、自分のぼんやり加減に呆れてしまいます。前回で大阪の飛行機の音のことを書きましたが、今回は小浜の船の汽笛の音。あ、これが小浜を表す音なんだな。短く切れのいい音。…

清海の部屋

勢いこんで家出したものの、行き当たりばったりな喜代美は、結局、清海の世話になった。 清海の嬉しそうなこと!吊り橋効果で二人は絆を強めていく、と思いきや、清海の大学の友人登場で何やら暗雲が立ち込めた様子の喜代美に、私は苦笑してしまいました。 …

第3週 エビチリも積もれば山となる 第13回

いよいよ大阪編。 ドラマの前半はロケが多いのに、後半はほとんどないのは、スケジュールが押してくるから?ま、それはおいといて、大阪ロケは知っている場所が次々出てくるので、不思議な気分です。喜代美が大阪駅に着いてから、清海に迎えに来てもらうまで…

おかあちゃんみたいになりとうない

衝撃的な発言でしたが、若気の至りだなあ、と母の気持ちになって見てしまいました。その前に糸子さんが、あんたのためや、と言って地雷を踏んでるからねえ。 他人のためにばかり働いて脇役に見える人生でも、それが自分で納得して選んだやりたいことなら、自…

第2週 身から出た鯖 第12回

喜代美の家出。 まあ、行き先は大阪とはっきりしているし、知り合い(奈津子さん)を頼って行くので、あまり皆は心配してない。後の草々や小草若とは違って。さんざん特番や総集編で見た場面なので、もう言いたいことはないかと思っていましたが、改めて見直す…

喜代美の卒業

卒業式の後、清海の周囲には他の生徒達が取り巻いていた。人垣から離れて立つ喜代美を見つけた清海は、喜代美に駆け寄り、連絡先を書いた喜代美の似顔絵付きのメモを渡した。 清海は本当に喜代美のことが好きすぎるなあ、と思ったら、私は胸が詰まってしまい…

学園祭のステージ

清海を中心に順子を含む五人がステージで演奏した。喜代美は照明係。口元を堅く結んで喜代美は舞台上を見つめていた。 何がそれほどに悔しいのか?ここでは自分がステージでスポットライトを浴びる妄想はなく、自分で稽古を止めて自分を変える機会を手放した…

第2週 身から出た鯖 第11回

学園祭のステージ。喜代美、高校卒業。

照明係

三味線の皮が破れたので学園祭の舞台に出られない(ということになっているらしい)喜代美に、級友たちと清海は照明係を頼んだ。喜代美は迷うが、清海の無理せんでもええよという言葉で、引き受けてしまった。 喜代美は清海の気遣いを苛だだしく感じたのだろう…

父母の馴れ初め

その夜、喜代美が糸子に、自分が悪くないのになぜあのような態度をとったのか尋ねた。糸子は正典との馴れ初めを語った。鯖江で母と小間物屋を営んでいた糸子は、塗箸を見て廻っていた正典と出会う。糸子の母が倒れ、暮らしが苦境に陥ったとき、正典は塗箸の…

第2週 身から出た鯖 第10回

父母の馴れ初め、照明係。 取材は滞りなく進み、糸子の手料理や小梅おばあちゃんの三味線での接待は上々。 ここで、いただきます、の後、すぐに、ごちそうさま、のカットに変わったのは鮮やかでした。だらだらと食事シーンを見せずに、こちらが思うより早く…

小梅おばあちゃんの発破

話は戻って三味線の稽古。自分の出来なさ加減を悲観して、稽古に身が入らない喜代美は、楽器の扱いもぞんざいになり、とうとう皮を破ってしまった。謝りに来た喜代美に小梅おばあちゃんは諭した。皮はいずれ破れるもの。でも、このところ喜代美の音は曇って…

茶色い弁当

学校で昼休みに喜代美が弁当の蓋を取ると、田舎おかず(煮しめ等)満載の茶色い弁当。毎日おかずが違うだけいいやん、と順ちゃんに慰められる(順ちゃんはきっと店の焼き鯖の残りもの)が、喜代美は清海の弁当に目が行ってしまう。色とりどりのおかずにタコウイ…

第2週 身から出た鯖 第9回

茶色い弁当、小梅おばあちゃんの発破。 三味線ライブの曲目は何故か(都合のよいことに)ふるさとに決まり、奈津子さんが和田塗箸店を取材することも決まった。掲載予定の雑誌「サブリナ」はこじゃれた若い女性向けのもので、それを手にした小梅おばあちゃんが…

第2週 身から出た鯖 第8回

奈津子さん、静さん(清海の母)、登場。友春、大学生。 たかだか15分のドラマだけど、語りたいことはたくさんあります。今回初登場の人物も触れたいのですが、それぞれの紹介をしているだけで話があちこち飛んでしまうので、私なりのポイントだけ。奈津子さん…

第2週 身から出た鯖 第7回

喜代美、高校三年生。 この週はあまりよく見ていなかったので、忘れていたことが多そうです。今回は国語の授業中、「徒然草」だけは好きやった、という件が出てきた。 この問題ならできると手を上げかけるが、級友のビーコにわかるのかという不信の目を妄想…

第1週 笑う門には福井来る 第6回

かわらけなげ、の回なのですが、今の私が惹かれるのは正典さんのある日の記憶を呼び覚ました流れ。 喜代美の握り締めるカセットテープを見た正典さん。 表面に書き込まれた日付に気付く。 それは自分が父に、塗箸職人になりたいと伝えた日付だった。「親父は…

第1週 笑う門には福井来る 第5回

もう、おじいちゃんが死んじゃった。 亡くなる際におじいちゃんが語りかけたのは、喜代美と正典さんだけだったのが、実のところやりきれない。 枕元からベッドに沿って付き添う家族の泣き顔をカメラが順に捉えるのですが、足元にいた小次郎さんだけ映らない…

喜代美の自己嫌悪

清海に対する恨み言の後、正太郎にそんなん思ったらあかんと反省する気持ちを告げる。 いけないことだけど、そう思わずにいられない辛さ。 自己評価の低い人はそうして自分を追い詰めてしまうのでしょう。 本編完結後、初回から見直して腑に落ちることが多く…

後継ぎになりたいと正太郎に告げる正典

将来、喜代美が草若師匠に弟子入りを志願するときも思ったのですが、その言葉は著しく限定的で閉じた独りよがりな印象を私は受けました。 これは歳月を経て変わり行くものです…。